全米“大谷フィーバー”の背景に米国人が共感する開拓者精神

公開日: 更新日:

「著名なコラムニストが誰よりも速い球を投げて、誰よりも大きな本塁打を打つと絶賛しているように、米国人は基本的にパワーベースボールを好みます。ルーズベルト大統領がかつて『一番面白い試合は8対7』と言ったくらい。特にテキサスやカリフォルニアはその傾向が強い。数値化できる分かりやすいものが好きだから、本塁打の飛距離や投手の球速にもこだわるのです」

 そういえば米国は食い物も大味といわれる。甘いか、塩辛いか。肉といえば分厚いステーキのことだから、田舎町のスーパーには薄切りなんて置いてない。速い球を投げて、デッカイ本塁打を打つ大谷は、そんな風土にマッチしているようなのだ。アメリカ野球愛好会副代表で、法大講師の鈴村裕輔氏も「米国には大谷が受け入れられる土壌があります」と、こう続ける。

「つまりフロンティア精神です。彼ら自身、合衆国を新興国家だと認識していますし、新たなことにチャレンジする人の背中を押す、応援する気質がある。打撃の良い投手はいても、両方に秀でている選手がいない中、日本から大谷がやってきて投手と野手を兼任、しかもどちらも優れた成績を残しています。いわばパイオニア、開拓者だからこそ大きな支持を得ていると思いますね」

 全米の「大谷フィーバー」には、それなりの理由があるのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束