日大アメフト問題 雇われ弁護士が「第三者委」入りの笑止

公開日: 更新日:

 日大アメフト部の悪質タックル問題で被害者の父が10日、「第三者委員会のヒアリングを受けた」と、フェイスブックで明らかにした。

 もっとも、到底「第三者」とは呼べない弁護士たちの聞き取りに怒り心頭。

「弁護士の、あのタックルは怪我を軽くするためのタックルだったのでは、という説明に、不愉快になり、私から、ズバリ質問をした。中立を担保するために、あなたは、日大との利害関係はあるのかないのか尋ねた。弁護士は、ない。と答えた」(奥野氏のフェイスブックから)

■日大からギャラが

 しかし、さらに「日大からお金をもらっているのか」という質問には、弁護士は「はい」と答えたというのだ。

 ビジネス評論家の菅野宏三氏は「日大のやることなすこと、すべてお粗末と言わざるを得ません」と、こう話す。

「第三者委員会とは、その組織を統括する部門、今回の場合だと文科省などが設置するのが一般的です。日大が自分たちで雇った弁護士たちに『第三者』を名乗らせても、誰もニュートラルな存在だと思いませんよ。おそらく、弁護士たちには日大のダメージが軽微だった場合はいくらなど、インセンティブがあるはず。弁護士も仕事だから、クライアントが有利になるように持っていこうとするでしょう。日大はカネを使って自分たちを守ろうとしているだけ。事務次官のセクハラ問題の調査を顧問弁護士に委託した財務省と同じです。すでに社会問題に発展しているにもかかわらず、日大はそれに気付いていない。いまだに日大という狭い池の中で物事を処理しようとしているのだから、呆れるしかない」

 前出の父親も第三者委員会の弁護士たちについて、「事実を確認するだけで、真相究明する気は全くない」と、投稿している。調査結果は7月下旬に報告される予定だが、結論ありきの調査に何の意味があるのか。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する