大リーグ機構も球団も…対中経済制裁に大わらわの理由

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 最近まで、ニューヨークの富裕層にとって中国からの移民をベビーシッターとして雇い、自分の子どもに中国語を覚えさせるのが目に見える豊かさの象徴だったし、習近平をはじめ、中国共産党の高級幹部の多くが子弟を米国の大学に留学させている。

 さらに2012年に習近平政権が発足して「反腐敗キャンペーン」が大々的に行われると、留学した子弟や現地に住まわせている愛人を頼り、不正に蓄財した資産と家族とともに米国に逃れる「腐敗官僚」も後を絶たなかった。いわば、米中両国民にとって、相手の国は必要欠くべからざる存在だ。

 大リーグにとっても、07年6月にヤンキースが、内モンゴルに本拠を置く中国屈指の乳製品企業である伊利集団とスポンサー契約を締結して以来、中国系企業との取引の重要さは増している。

 周知の通り、姚明がNBAで活躍したことによって中国国内でバスケットボールの人気が高まり、国営放送の中国中央電視台が「NBA空間」という帯番組を放送したり、学校の校庭にバスケットボールのゴールが設置されるなど、「バスケ人気」は中国国内で定着した。

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