著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

トランプ政権の「非常事態宣言」にメジャーオーナーら悲鳴

公開日: 更新日:

 戦時でも動乱が起きているのでもない中で非常事態宣言を出したトランプのこと。「国家の安全保障上、重大な問題がある」と、外国人へのビザの発給数を制限することなどはたやすい。しかも、大企業に対して最低賃金の大幅な上昇を求めるなど、大衆受けする要求を行えば、企業の業績は悪化しかねない。

 米国4大スポーツの中でラテンアメリカ系の選手の割合が最も高い野球界は、上は大リーグから下は独立リーグに至るまで大小さまざまな悪影響を受ける。大企業に「大統領の特別な要望」が出されれば、その多くが大企業を率いる球団経営者たちも座視できない。

 それだけに、各球団の経営者や大リーグ機構の幹部は、これまで以上に共和党の有力者や地元選出の国会議員たちに接近、陳情活動を活発化させている。

■従来の手法が通じない

 大統領と与党の関係が緊密であったこれまでの政権なら、与党の幹部や政治献金を行っている議員を通して自分たちに不利な政策を変えさせることも不可能ではなかった。

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