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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

マラソン川内優輝プロの初仕事は金より大事な陸連の“打破”

公開日: 更新日:

 下世話な話をすれば、これからは賞金も出場料も出る。今回のボストンは準備不足で期待できないとしても、勝つたびに出場料が倍になっていく仕組み。一方で、日本国内ゲストの最高報酬は目下のところ某メダリストの200万円で、こちらはゴールする選手をハイタッチで迎えるだけ。走って勝つ川内がこの額を下回ることはない。

■お上の勝手な言い分

 とにかく、ボストン優勝の肩書が大きく、招待状は世界中から届いている。いまのマラソンはアフリカ勢ばかりだから、“異色の”ボストン・チャンピオンはどの大会も欲しい。出場料は最低でも1000万円。国内レースでさえ実業団選手に1000万円が出たケースがあるから、決して破格ということはない。

 金より大事な仕事――川内は“現状打破”をモットーに、10月6日の真夜中に展開されるドーハ世界選手権(世陸)を目標に挙げている。谷口浩美が優勝した91年以降、世陸を重視してきた陸連に文句のあるはずはないが、難色を示している。9月15日、東京オリンピック代表を懸けた“ほぼ一発選考会”MGCがある。今回はそっちを盛り上げろとは、お上の何とも勝手な言い分だ。

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