川内勇輝プロ転向で契約ラッシュ 気になる今後の稼ぎは?
新たな船出は順調だ。男子マラソンの川内優輝(32)が2日、大手総合スポーツ用品メーカーのアシックス社とアドバイザリースタッフ契約を結び、都内で会見を開いた。「元号が変わる年に競技スタイルを変える。今までできなかったことが実現できる。自分自身の可能性が楽しみです」
3月末に埼玉県庁を退職した川内は1日にも、あいおいニッセイ同和損害保険との所属契約を発表。この先も次々に「商談」がまとまり、まさに「走る広告塔」となるはずだ。
そんなプロランナーの今後を若い選手たちは大いに注目している。これまで高校生や大学生が陸上を続ける場合、実業団に進むルートしかなかった。近年はマラソン日本記録(2時間5分50秒)保持者の大迫傑(27)や青学OBの神野大地(25)のように、プロとして活動する選手も出てきたが、公務員からプロに転向した川内の稼ぎによっては、陸上選手の「プロ化」に拍車がかかるに違いない。ある陸上関係者は、「川内は特別な選手です」と、こう続ける。
「川内には日本記録を更新するようなノビシロはないものの、世界6大マラソンのひとつであるボストンの優勝という大看板がある。昨年のボストンは冷たい雨と強い風に気温3度という悪条件でアフリカ勢はスピードがそがれた。悪天候に強い川内にとってはそれが幸いした。でも、勝ちは勝ちです。川内は今でも国内の地方レースからは引っ張りダコだし、今後は世界各地のマラソン大会からも招待される。10万円から100万円以上とピンキリの招待料だけでもけっこうな稼ぎになる。とはいえ、彼の人気と知名度は別格。ある意味、芸能人と言ってもいい。プロになって誰もが川内のように稼げるとは限りません」