著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

奪三振率はセ首位 藤川球児の活躍から見える阪神メソッド

公開日: 更新日:

 かつて一世を風靡した松坂世代の名選手が次々に姿を消していく中、まさに孤軍奮闘といった様相で今もなお活躍しているのが阪神藤川球児だろう。全盛期は火の玉ストレートとうたわれた剛速球を武器に、球界を代表するクローザーとして数々の偉業を打ち立てた藤川も、早いもので来月39歳になる。普通ならベテラン然とした老獪なスタイルで晩年を過ごす年齢だが、藤川の場合は今も阪神リリーフ陣の支柱であり続けている。

 6月15日現在、23試合すべてにリリーフ登板して、4勝0敗12H、防御率1.52。14日のオリックス戦で失点するまでは18試合連続無失点という、全盛期みたいな記録を継続していた。矢野監督がクローザーとして起用しているドリスが28試合の登板で3勝2敗13S、防御率1.61だから、これとほとんど遜色ない。

 数字だけ見れば、藤川がかつてのような虎の守護神に君臨し、今ごろ名球会の入会資格基準である通算250セーブに迫っていたとしてもおかしくないわけだ。

 で、ここまでは過去にもしばしばあったベテランの奮闘劇といったところだが、藤川の今季の成績をつぶさにチェックしてみると、あることに気づいた。セ・リーグ各球団の主要リリーフ投手を20試合登板以上に設定した場合、藤川の奪三振率(13.69)はトップなのである。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  2. 2

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  3. 3

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  4. 4

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  5. 5

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  1. 6

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  2. 7

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方

  3. 8

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  4. 9

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  5. 10

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした