強豪校次々敗退で好機 奥川擁する星稜「甲子園V」への課題

公開日: 更新日:

 勝った瞬間に号泣していた。

 28日、石川大会決勝で星稜が小松大谷を下し、4季連続の甲子園進出を決めた。

 エースが気迫のこもった投球を見せた。今秋ドラフト1位候補の奥川恭伸(3年)だ。九回にこの日最速の153キロをマークするなど、2失点で完投勝利。「この夏の大会はしんどい試合ばかりで、いつ負けてもおかしくない試合が多かったが、みんなで勝つことができてホッとしています。プレッシャーは凄く感じていました。相手打者にも気迫を感じる中で勝ちきることができて、みんなに感謝したい」と目を真っ赤に腫らし、優勝の味を噛みしめた。

 センバツでは大会ナンバーワン右腕として初戦で履正社(大阪)を撃破。しかし、続く習志野(千葉)戦に敗れ、試合後にはサイン盗み騒動が勃発した。この一件で林監督は謹慎したものの、監督不在で戦った春の北信越大会を優勝。この夏から指揮官が現場復帰し、石川大会を制した。セ球団のスカウトが奥川をこう評価する。

「春と比べて低めへの意識がより一層高まり、150キロ台の直球が低めに決まる確率が高くなった。奥川のもうひとつの武器であるスライダーが直球と同じ高さにどんどん決まれば、高校生相手なら簡単には打たれない。スタミナも十分にあるし、夏は春以上の投球が期待できそうです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  2. 2

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  3. 3

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  4. 4

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  5. 5

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  1. 6

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  2. 7

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方

  3. 8

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  4. 9

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  5. 10

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした