渋野日向子フィーバーが覆い隠す女子プロ協会のゴタゴタ

公開日: 更新日:

 だが、渋野のメジャー優勝で協会はさらに強気に出るのではないか、と見る関係者は多い。

小林浩美会長は、ツアー改革には痛みが伴うという考えの持ち主です。放映権と主催権を手に入れるためには一歩も譲らないという、協会のスタンスは一貫している。渋野人気で女子ツアーは盛り上がっているのに、試合を開催したくない、協会に協力しないというスポンサーは『どうぞご勝手に』というわけです。今後は新スポンサーとの交渉材料として『プロアマには必ず渋野を出場させます』と言って、メジャーチャンピオンを利用するかもしれません」(ツアー関係者)

 人気選手をしばりつけておきたいという、協会の体質は昔から変わらない。海外挑戦の選手には冷たいし、海外から撤退し、帰国してもその後のバックアップは何一つない。

 例えば、男子プロは全米や全英オープンなどの海外メジャーでの獲得賞金を国内ツアーの賞金ランクに加算しているが、渋野が全英優勝で得た約7200万円の賞金は国内ツアーとは別扱いだ。

 評論家の菅野徳雄氏は以前から日刊ゲンダイに「男女ともシード権を持っている選手が米国や欧州のツアーに出場し、帰国した時には国内ツアーに復帰できるようにするべき」と提言していた。このようなバックアップ制度がないから海外ツアーに挑戦する選手が少ないと菅野氏は言うのだが、そんな話は女子プロ協会からはちっとも聞こえてこない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  3. 3

    「おこめ券」迫られる軌道修正…自治体首長から強烈批判、鈴木農相の地元山形も「NO」突き付け

  4. 4

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  5. 5

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  1. 6

    12月でも被害・出没続々…クマが冬眠できない事情と、する必要がなくなった理由

  2. 7

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  4. 9

    黄川田地方創生相が高市政権の“弱点”に急浮上…予算委でグダグダ答弁連発、突如ニヤつく超KYぶり

  5. 10

    2025年のヒロイン今田美桜&河合優実の「あんぱん」人気コンビに暗雲…来年の活躍危惧の見通しも