湿度は東京並み…五輪マラソン「札幌コース」でも侮れない
ドイツ出身のIOC・バッハ会長は日本の北国の現実をどこまで理解しているのか。2020年東京五輪のマラソンと競歩のコースが札幌へ変更されることになった一件。札幌なら気候は大丈夫かと思いきや、意外に厄介だ。
札幌で行われるのは次の5種目だ(時間は東京開催での開始予定時刻)。女子マラソン(8月2日午前6時)、男子マラソン(8月9日午前6時)、男子20キロ競歩(7月31日午前6時)、男子50キロ競歩(8月8日午前5時)、女子20キロ競歩(8月7日午前6時)。
そこで、今年7月31日~8月9日の10日間について、多くの競技開始時の午前6時と競技中の午前8時の東京と札幌の気温と湿度を比べてみた。
6時の平均気温は、東京27・5度、札幌24・0度、8時は東京30・4度、札幌26・2度。札幌が3~5度低い。ところが個別で見ると、6時は7月31日が札幌27・1度、東京27・9度と僅差だったり、8時は7月31日の東京の30・1度に対し、札幌は30・2度と東京より高い。札幌の30度超えの日は2日あった。日によっては環境省基準で「激しい運動は禁止」に近づく暑い日もあるのだ。