鈴木・美馬・福田を過大評価…凶作FAに大枚はたく球界の愚

公開日: 更新日:

■明らかな過大評価「FAバブル」

 にもかかわらず、この3人をめぐって、すでに争奪戦に発展。鈴木に対しては楽天巨人中日、美馬にはロッテ、巨人、ヤクルト、福田には西武、ロッテ、中日、ヤクルトが獲得に乗り出しているという。巨人は5日、鈴木と交渉。3日には美馬と交渉したことも明かした。しかも鈴木には楽天が「4年7億円」、福田には西武が「4年5億円」、美馬にはこの日交渉したヤクルトが「3年3億円」を超す条件を提示したといわれている。

「各球団とも選手の価値を正当に評価しているとは思えません。明らかな過大評価、FAバブルですよ」と、スポーツライターの工藤健策氏がこう続ける。

「エースや4番打者が争奪戦になり、結果としてマネーゲームになるというならまだしも、鈴木も美馬も福田もそこまでの選手ではない。なのに相場以上のカネを積んで争奪戦を展開している現状はバカげているとしか言いようがありません。その選手の価値を純粋に評価するのではなく、獲得することに目の色を変えている。だから法外なカネを積むのです。しかも鈴木と美馬はBランクの選手ですから、人的補償が発生する。プロテクトし切れない若手成長株を1人失ううえ、彼らを獲得することで若手が1人出番を失う。つまりFAで鈴木や美馬を獲得すれば、2人分のマイナスが生じる計算になるのです。エースや4番ならメリットもあるかもしれませんけど、そうでない選手に相場以上のカネを払って獲得することは、むしろダメージになりかねません」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」