高校野球球数制限「1週間で500球」に意味はなくても大賛成
来春のセンバツから「高野連が主催する大会で1人の投手の1週間での総投球数を500球以内にすること」が適用される。3年間は罰則のない試行期間。日本高野連の八田会長は「医学的な根拠はない。緩すぎるというのであれば再検討する」と語っている。
明徳義塾(高知)の馬淵監督は「一番妥当な線」と賛成派。しかし、元巨人の桑田氏は「小手先の改革」とバッサリだ。現場の反応はさまざまだが、私は申告敬遠を含めて賛成である。
「1週間で500球」は実効性があるのか。これは甲子園大会の終盤、つまり日程が詰まってくる3回戦あたりから決勝までを視野に入れている。最近でこの規定に引っかかるのは、2018年夏の甲子園で準優勝を果たした金足農(秋田)の吉田(日本ハム)のみ。その吉田にしても、3回戦の横浜(神奈川)戦から5日間で438球。500球の制限に対し、決勝でまだ62球を投げられたともいえる。実際は中1日の3試合で各150球の投球が可能で、あまり実効性はないように感じる。ただ、いきなり厳しいルールにしては、部員が少ない公立校のハンディが大きくなる。議論が進んだことが重要なのだ。「投手を守る」という指導者の意識改革に効果はあるとみている。