「早急に松坂使って」と株主要望も…西武は起用に忖度ナシ

公開日: 更新日:

 気持ちはよく分かる。

 25日に行われた西武ホールディングス(HD)の株主総会で、株主のひとりから「松坂を早急に使ってほしい」と要望が出たという。

 松坂は今季から14年ぶりに古巣に復帰。ファンが「西武のユニフォームで再びマウンドに立つ姿が見たい」と思うのは無理もない。しかし、まだ実戦登板のメドが立っていないのも事実だ。7日の練習試合では1イニングを無失点に抑えたとはいえ、直球はMAX137キロ。その後は二軍戦でも投げていない。春先に注射を打った右ヒザの状態が思わしくなく、辻監督も「故障明けだから」と、現時点では戦力として計算できない状況だ。

 球団OBが言う。

「株主やファンの思いを外部の声だとバカにできないところはある。例えば、阪神は株主総会のたびにチームに対する苦情が噴出し、球団や現場が右往左往する。楽天はかつて、その日の試合のスタメンをオーナーが決めていたなんて言われた。野球を知らない人間に現場が振り回されるということが実際にあったりするけど、西武は居郷球団社長もプリンスホテルの野球部出身。渡辺GMは言わずとしれた監督経験者。親会社の"天の声"があったとしても、無茶な要求が現場に通ることはあり得ない」

 松坂は客が呼べる選手だが、幸い西武の観客動員数は2014年から右肩上がり。昨季は05年の実数発表後、最多となる182万1519人を動員した。松坂の起用に忖度が入り込む余地はないということだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋