著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

分配金バブルが引き起こす球団経営者の「モラルハザード」

公開日: 更新日:

■弱くても年俸総額を抑える

 オーナーには本来、チームを強くすることに積極的に投資する経営者責任がある。この20年間、分配金の額はうなぎ上りで、チームがいくら弱くなっても年俸総額をとことん抑えた方が多くの利益が出るという現象が起きるようになった。その結果、チームが100敗しても再建中の看板を隠れみのにして補強にカネを使わないオーナーが多数出現するようになったのだ。

 こうした傾向は今後さらに強まる可能性がある。分配金の額が6割近くアップし、2022年以降は8000万ドル(約86億円)くらいになるからだ。MLBはすでに全国放映権料を販売している3社のうちFОX、ターナーの2社と、22年から放映権料を45%アップする契約を締結。さらに2年後にはDAZNからも年間1億ドル(約107億円)のストリーム権料が入ってくるため、分配金が一気に増える。経営者責任を果たさず安易な利益をむさぼることに慣れたオーナーたちは、分配金が増えてもそれを補強に使うようなことはしないだろう。

 サッカーのように成績不振チームが下部リーグに降格する制度があれば、経営者は弱体化を放置できないはずだが、MLBにはそれがない。目先の利益しか考えない鉄面皮オーナーの出現を防ぐには「100敗を記録したチームは補強に1億ドル以上使わないといけない」といった具体的なルールを設ける必要があるだろう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 2

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  3. 3

    嶋基宏は一時期ノイローゼ状態になっていた...心ここにあらずで、魂が抜けた状態に

  4. 4

    伊藤健太郎とキンプリ永瀬廉で明暗クッキリ…「熱愛報道」出口夏希の足を引っ張りかねない“イメージ格差”

  5. 5

    なぜ「愛子天皇」ではダメなのか? 美智子さまが心情を吐露する出版物を準備中…と政界で話題

  1. 6

    嵐が去る前に思い出す…あの頃の「松本潤」と「大野智」

  2. 7

    視聴率の取れない枠にハマった和久田麻由子アナの不運 与えられているのは「誰でもできる役割」のみ

  3. 8

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  4. 9

    居酒屋倒産が過去最多ペース 客離れの背景にある「飲み放題5000円」の壁

  5. 10

    巨人“育成の星”のアクシデントに阿部監督は顔面硬直、原辰徳氏は絶句…桑田真澄氏の懸念が現実に