著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

大リーガーの結婚事情…米国出身選手は事実婚と逆玉の輿

公開日: 更新日:

 メジャーリーグ全体で約7割を占める米国生まれの選手の大半は、婚姻届を出さず、「事実婚」を選択している。

 その背景には、法律上の夫婦でなくても不都合はほとんどないためだ。球団も事実婚の相手を奥さんとして扱い、イベントや行事に招く(肩書はガールフレンド)。離婚率が50%に達する米国の若者の多くは結婚に幻想を抱いていない。法律上の夫婦になるとさまざまな義務が生じるので精神的に自由でいたい。万が一別れることになった場合でも財産の分与や慰謝料を請求できる、といった事情がある。

 もうひとつ、米国出身選手の間で増えているのが逆玉婚だ。昨年レイズに在籍したリリーフ左腕ショーン・ギルマーチンの結婚相手は現職のホワイトハウス首席報道官ケイリー・マケナニー女史である。このほかヤンキースのセットアッパー、ザック・ブリットンは弁護士を、昨年までメッツに在籍したジェド・ラウリーは国務省のキャリア外交官を伴侶に選んでいる。

 一方、全体の3割弱を占めるヒスパニック系に多いのが「出来ちゃった婚」である。ヤンキースの強打の捕手ゲーリー・サンチェスは20歳の時、交際中の女性をはらませてしまい21歳の若さで結婚した。ツインズのエース格ホセ・ベリオスも同様に19歳の若さで家庭を築いた。ここで勘違いしないでいただきたいのは、この2人はまともな方だということだ。サンチェスの出身地ドミニカ共和国やベリオスの出身地プエルトリコでは、性に目覚める年齢が早く、交際相手を妊娠させてしまうケースは頻繁に起きる。この2人の偉いところは、妊娠した彼女をシングルマザーにせず、責任を取ったことだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手