日本人にとっての「多様性」とは? 東京五輪はそれを考える大きな契機に

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「オリンピックにおける多様性が、日本の変革の困難さを浮き彫りにしている」

 こんな見出しの記事を掲載したのは、8月1日付米メディア「ブルームバーグ・ニュース」(電子版)だ。

 この記事は日本人記者によって書かれていることをまず、最初に断っておかなければいけない。

「東京オリンピックの開会式では大坂なおみが点火式を行い、また八村塁が日本選手団の旗手を務めた。どちらも世界で活躍するアスリートであると同時に、2人ともいわゆる『ハーフ』だ。『Unity in Diversity(多様性でつながろう)』という掛け声の中でオリンピックを開催する日本の“新しい顔”である。しかし、このことが同時に世界で最も単一民族国家といわれる国のひとつである日本が変化を受け入れるには、まだまだ先が長いであろうことを浮き彫りにしている」

 2つの人種間に生まれた子供のことを、日本では「ハーフ」と言う。米国では「他人種間の」と言うことはあっても、「ハーフ」という表現は使わない。「彼はハーフだ」と米国人に言っても、何のことか分からないはずだ。

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