フェンシング男子エペ団体「金」見延和靖<1>番狂わせに見えた激戦は「当たり」のトーナメントだった

公開日: 更新日:

見延和靖(34歳、フェンシング男子エペ団体、金メダル/ネクサス)

 歴史を動かした。

 日本フェンシング界に初めて金メダルをもたらしたエペ男子団体(世界ランク8位)。1回戦で米国(同10位)に最大8点のリードを許しながら逆転勝利を収めると、準々決勝では世界ランク1位のフランスを撃破した。

「個人戦で振るわない結果に終わってしまったのが逆に良かったのかも(自身は10位。山田優の6位が最高順位だった)。メンバー全員が団体でもう一度集中しやすくなった。もうひとつは男子フルーレの敷根崇裕の活躍が結構大きかった。結果はベスト4でメダルには届かなかったけど、チームみんなで観戦しながら熱くなって、『フェンシングは見ていても楽しい。次は僕たちだ』と盛り上がりました」

■強豪ROCや世界ランク1位の仏を撃破

 敷根の熱戦から4日後、倒した相手は強豪のROC(ロシア・オリンピック委員会=世界7位)やフェンシングのお膝元フランス。一見すれば番狂わせに映る快挙も、見延には“必然”だった。

「フランスやROCは確かに優勝候補のチームですが、意外と日本との相性はすごくいいんです。フランスとは直近の結果でいうと2連勝中。逆に、スイスや中国に嫌な印象を持っていた。今回、自力で出場枠を取れず、開催国枠で一番低いシードからのスタートになったので覚悟していたんですけど、いざトーナメント表が発表されたとき『あれっ?』と。これは意外と当たりかもしれないなと。一見すると厳しいトーナメントでも、僕たちとしては突破する糸口の見えたトーナメントでした」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い