メッツ新庄はOP戦首位打者なのに開幕戦出番なし メジャー最初で最後のグチを…

公開日: 更新日:

小島克典(元メジャーリーグ通訳)#4

 2003年4月2日、NYメッツが本拠地ニューヨークのシェイ・スタジアム(当時)でカブスと開幕戦を行った時のことだ。

 前年オフにジャイアンツFAになった新庄さんは03年1月、01年にプレーした古巣のメッツと契約した。オフの間は青山墓地の横にある軟式野球場などで、人知れず地味なトレーニングを重ね、オープン戦から絶好調。50打席以上のナ・リーグの選手ではナンバーワンの高打率(.426)をマークし、開幕に向けて期するものがあったのは想像に難くない。

 そして迎えた開幕戦当日。メッツは当時、ロッカールーム内の柱に当日のオーダーを記したメンバー表を張り出していた。そこにはスタメン選手の背番号が記されるのだが、新庄さんの「5」はどこにもない。9番の場所にはエースだったアル・ライターの「22」。1番から8番まで、上から下まで何度も番号をチェックしたものの、やはり「5」はどこにもない。

■グチらしい言葉は最初で最後

 しばらくすると新庄さんがクラブハウスに入ってきた。がっかりした表情、というより初めて見る血の気のない表情でポツリと言った。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」