MLB労使協定失効まで1週間…大谷翔平がロックアウト不可避なら“大損”する理由

公開日: 更新日:

 大リーグの労使協定失効まで1週間に迫った。

 今回は年俸総額に応じて発生するぜいたく税、選手の年俸調停やFA権取得条件が争点。オーナー側と選手会側は真っ向から対立しており、マンフレッド・コミッショナーはロックアウトの可能性を示唆。選手会側も2月のキャンプまでに合意に達しなければ、1994年以来のストも辞さない構えを見せている。

 仮にストに突入し、開幕がズレ込めば、日本人選手で最も被害を受けるのはエンゼルス・大谷翔平(27)ではないか。

 選手会主導によるストライキ期間中は当然、勤務実態がないため、実働期間(サービスタイム)にカウントされない。ストが長期化すれば、FA取得期間は先送りされる。大谷は最短で23年のシーズン終了後、29歳でFA権を取得するが、ストによってFA市場に出るのが遅れる可能性もある。前回のストは94年8月から95年4月まで、7カ月半に及んだ。今オフのMVP受賞で、大谷の評価はうなぎ上り。複数の米メディアは2年後のオフには総額400億円規模の大型契約を結ぶと予想しているものの、故障リスクが高い二刀流だけに、FA権取得がズレ込めば、それだけ年齢を重ねているわけで商品価値は低下しかねない。

 二刀流効果で来季の集客増を見込むエ軍にとっても損失は甚大だ。ストが長引けば、ファン離れを引き起こすのは過去の歴史が証明している。来季、ボブルヘッド人形などを配布する大谷のプロモーションデーを5試合設定したが、ストが長期化するようなら地元ファンからソッポを向かれかねない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  2. 2

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  1. 6

    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

  2. 7

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  3. 8

    ポストシーズンの分配金が示す光と陰…一般職員の年収は約5万ドルで平均未満、“やりがい搾取”の一面も

  4. 9

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  5. 10

    《門田博光の巻》「打撃の求道者」は練習方法もケタ外れだった…僕が地獄を見た“10分”の要求

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁