千賀、菅野、田中将が今オフのメジャー断念…3投手それぞれの裏事情 MLBロックアウトは無関係

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千賀滉大(ソフトバンク・28歳)

 5日、ソフトバンク千賀滉大(28)が契約更改を行い、年俸6億円の5年契約を結んだ。

 千賀自身が途中で契約を破棄できるオプトアウト条項付き。額面だけ見ると、総額30億円の超大型契約だが、順調なら来季中に取得する海外FA権を行使してのメジャー挑戦が確実視されている。

 千賀は会見で「(メジャーへの思いは)常に持っている。その思いはブレていない」と断言したから、事実上の単年契約のようなものだ。

■テコでも動かない球団方針

 メジャー願望のきっかけとなった2017年のWBC以降、毎年、球団にはポスティングを訴えるも、拒否され続けてきた。

 千賀は当初、「メジャーに行くなら早い方がいい」と主張。19年には日刊ゲンダイの取材に「僕がポスティングでメジャーに行けなくても、(今後)僕のような選手は出てくるということを、球団には知ってもらいたかった。(訴えには)後から出てくる選手のため、という意味もありました」と話していた。

 それでも球団から突っぱねられ続け、結局はホークスの先輩である城島や和田と同様、海外FA権を行使しての移籍となるのは確実だ。

 今季は4月に左足首の靱帯を損傷、復帰は7月と長期離脱を余儀なくされながら、計13試合で10勝3敗、防御率2.66、90奪三振という好成績を収めた。海を渡るであろう23年のシーズンを30歳で迎えるだけに、もう少し早く挑戦したかったはずだ。

「チームはリーグ4位に低迷したが、仮に千賀が大活躍して日本シリーズ5連覇に貢献したとしても、球団は絶対にポスティングを認めなかったでしょう。なにせ、孫正義オーナーは『世界一のチーム』をつくろうとしている。FAはまだしもポスティングなんてもってのほか、という方針。81歳の王球団会長を特別チームアドバイザー兼任で現場復帰させたのも、世界一への本気度の表れです」(球団OB)

 今オフ、千賀がポスティングを利用すれば、ソフトバンクは千賀の年俸を払わずに済むうえに10億円とも20億円ともいわれる移籍金が入っただろうが、それ以上に勝つことが重要なようだ。

菅野智之(巨人・32歳)

 巨人菅野智之(32)も同日、海外FA権を行使しないことを発表した。

 菅野は昨オフ、ポスティングシステムによるメジャー挑戦を表明するも断念。海外FA権を取得した今季は6勝7敗、防御率3.19とパッとしなかった。加えて右肘の違和感などで4度の登録抹消を経験したものの、それでもメジャー挑戦の夢は捨てていなかった。

■代理人の調査の結果…

 米国在住のメジャー関係者によれば、「代理人がメジャー球団のフロントなどに菅野に興味があるか、あるとすればどの程度の評価なのか、探りを入れていた。しかも、昨オフとは別の代理人が動いていた」そうだ。

 昨オフ、菅野が希望したのはカネより何より優勝争いできるチームだったといわれる。だとすれば、確実にプレーオフが狙えるような強豪球団から思うようなオファーが引き出せなかったことになる。成績がガクンと落ちた今季も、メジャー球団の感触を調査したうえで断念したのだから、昨オフ同様に菅野にとって魅力あるオファーはなかったということか。

「来年10月には33歳になるし、4度の登録抹消は大きなマイナス材料。その評価は昨オフと比べてもかなり落ちるし、複数年契約は難しいというのが各球団の評価だと聞きました」(前出のメジャー関係者)

田中将大(楽天・33歳)

 4日のファン感謝デーで、「来シーズンこそは一番高いところまで、みんなで行けるように」と残留表明したのは楽天田中将大(33)だ。

 石井GM兼監督は「やられたらやり返すというのは、一番持っている選手。選択は当然」とコメント。田中は今季23試合に先発して4勝9敗、防御率3.01。本人が「こんなに苦しんだシーズンというのはNPB、MLBの両方でプレーしていてもなかった」と話しているように、年俸9億円の選手らしからぬ成績に終わっただけに、来季に向けて「やり返す」気持ちが強いのだろうが、「それだけじゃないでしょう」と、西海岸の代理人関係者がこう続ける。

ヤンキース復帰願望

「田中はヤンキースからのオファーを待っていたフシがあるのです。昨オフ、楽天入りを選択したのも、ヤンキースから声がかからなかったことが大きい。他のメジャー球団からのオファーもあったが、何よりヤンキースというチームやニューヨークの住環境が気に入っているというのです。けれども、ヤンキースは今年も田中にはオファーを出していないそうですからね」

 田中は「MLBがロックアウトとか、まったく関係ない」と言ったらしい。米球界はいま、オーナー側と選手会側が激しく対立。12月1日までに新労使協定を結ぶことができずに、オーナー側によるロックアウトに突入した。MLBの全業務が凍結されたためFAを含めた移籍交渉も棚上げされたが、3人ともロックアウトとは無関係、三者三様の理由で移籍を断念せざるを得なかったようなのだ。

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