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友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

メジャーリーグの組閣事情「カネも出すがクチも出す」オーナーの弊害

公開日: 更新日:

 そのため、どのチームも11月中に組閣を終えており、1月になってコーチの人選を始めれば、他球団のコーチになっている者を譲り受けるか、高年齢で望むポジションにつけなくなっている者と契約するしかない。

 基本的にコーチを任命する権利は監督にあるが、GMもバックアップするため、エプラー新GM(2012~14年ヤンキースのGM補佐)が元の上司であるヤ軍のキャッシュマンGMに頼み込んでチャベスをメッツの打撃コーチにもらい受けることには成功した。

 しかし、ショウォルター監督が腹心のベンチコーチに据えることを強く希望していたパドレスのライアン・フラハティ・コーチの獲得はパ軍から拒絶された。フラハティの職掌はクオリティーコントロール・コーチである。これはキャンプの運営を担当するのが仕事で、キャンプインまで1カ月しかない時期にチームを去られては困るというのが拒否の理由だった。

 パドレスの言い分は100%正しい。このような事態が起きることになったそもそもの原因はメッツのコーエン・オーナーにある。この人物は1兆7500億円の資産を有する富豪だが、カネも出すが口も出すタイプ。素人なのにGMの人選に口を挟んでエプラー新GMの就任が11月18日にズレ込み、監督の人選にもあれこれ注文を付けたためショウォルター新監督の就任は12月20日になった。コーチの人選は監督が決まってからになるので、このようなドタバタを繰り広げることになったのだ。

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