監督解任でもドロ沼13連敗…大谷はエンゼルスにいる限りポストシーズンには出られない

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 大谷翔平(27)のエンゼルスが出口の見えないトンネルに迷い込んでいる。

 1988年の同一シーズンの球団ワースト記録に並ぶ12連敗から一夜明けた8日、エ軍はジョー・マドン監督(68)の解任を発表。直後のレッドソックス戦は代行監督として三塁ベースコーチを務めているフィル・ネビン氏(51)が指揮を執ったが、延長10回に勝ち越され5-6で敗戦。ついに球団ワースト記録更新の13連敗である。

 ポストシーズン進出枠は今季、従来の5から6に増えたとはいえ、13連敗したチームがレギュラーシーズンを勝ち上がったケースは皆無だ。

 大谷は昨季終盤、エンゼルスに残留したい気持ちはあるかと聞かれ、「ファンも球団自体の雰囲気も好き。ただ、それ以上に勝ちたいという気持ちが強い」「ヒリヒリする9月を過ごしたい」と話した。2018年の渡米以来、エ軍はレギュラーシーズン敗退が続いてきたが、今年の9月も「ヒリヒリ」できそうにない。

■ヒリヒリどころかモヤモヤ

 野球文化学会会長で名城大准教授の鈴村裕輔氏はこう言った。

「開幕ダッシュに成功しながら、ここにきて失速したのはフレッチャー、レンドンの主力野手の故障に加え、先発陣ではシンダーガード、ロレンゼンの移籍組やリリーフ陣が期待通りの働きができていないためです。昨季以上に大谷への負担が増し、二刀流が投打とも芳しくないのはチーム状態とも無関係ではないと思います。ポストシーズン進出は厳しい状況となり、大谷は『ヒリヒリ』どころか今頃は『モヤモヤ』した日々を過ごしていることでしょう」

 今季どころか、エ軍は来季以降もレギュラーシーズンを勝ち抜くのは厳しいだろう。エ軍は長らく先発、ブルペンとも投手陣の整備が課題とされてきた。昨オフは守護神イグレシアスと4年総額約64億円で再契約し、実績のあるセットアッパーを獲得したものの、その程度でどうにかなるはずがない。懸念材料が一向に解消できないのは、トラウトの12年総額約574億円、レンドンの7年総額約362億円と超高給取りを2人も抱えていることが大きい。この2人の年俸総額約936億円が足かせになり、思うような投手を補強できないのだ。

自らの契約問題が足かせ

 米メディアの予想では、来季終了後FAになる大谷の市場価値は「10年総額4億ドル(約530億円)」。

 来季以降もトラウトには約47億円の年俸が8年間、レンドンには約50億円の年俸が4年間残っており、さらに大谷の引き留めに500億円を超える大金が必要となれば、球団の補強資金はいよいよ底を突き、これまで以上に投手の補強はままならなくなる。

 要するに大谷が来季以降もエンゼルスに残れば自身がプレーオフを目指すチームの足かせになるのだ。

 かといって開幕前に大リーグ公式サイトが発表したプロスペクト(期待の若手)ランキングの上位100人に入ったエ軍傘下のマイナー投手はわずか1人。かねてマイナーの育成力も懸念されてきただけに、この先も有望な若手投手が育つ保証はない。

 エンゼルスの今季開幕時の年俸総額約251億円はメジャー8位。平均以上のカネは出すけれど、30球団トップのドジャース(約403億8000万円)、ヤンキース(約384億円)、レッドソックス(約278億円)といった金満球団に比べて見劣りする。大谷は17年オフに渡米する際、大都市を本拠地とするビッグマーケットを避けた。戦力層が厚く、注目度の高い球団では起用法も不透明。エンゼルスを選んだのはメジャーでも二刀流を貫くためだが、今や背に腹は代えられなくなってきた。

「投打の二刀流でのプレーを希望する大谷にとってエンゼルスが最適な球団であることは間違いありません。チームや本拠地のアナハイムを気に入っていることから、できればエ軍で望み通りにプレーしたいと考えているでしょう。もっとも、球団の現状を見ると、来季以降もポストシーズン進出は厳しいかもしれません。二刀流として起用されるかどうかは定かではありませんが、大型契約が望めて、なおかつ念願のポストシーズンでのプレーを実現するには資金力豊富なビッグマーケットに移籍するのも選択肢のひとつになるでしょう」(鈴村氏)

 大谷は究極の選択を迫られることになりそうだ。

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