著者のコラム一覧
春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)を主筆。https://genkina-atelier.com/sp/

渦中の高橋治之氏は八木JOC会長急逝の混乱に乗じてスポーツの表舞台に現れた

公開日: 更新日:

 私の手元にあった極秘メモに日本オリンピック委員会(JOC)役員人事に関わる情報が詳細に記されていたのを思い出した。そのメモはJOCの裏方の中心にいた人物から預かったものだ。そこに高橋治之氏が登場していた。東京2020組織委の理事であった渦中の同氏である。

 2001年、JOC会長八木祐四郎氏が急逝した。突然の事態にJOC内は右往左往するが、次期会長職には国際オリンピック委員会(IOC)委員であった竹田恒徳氏の三男、馬術のオリンピアンであった竹田恒和氏が候補に挙がった。

 JOCトップの座はスポーツ界役員の間では誰もが密かに憧れる頂点の一つである。その地位のためにさまざまな裏工作が繰り広げられる。この時もそうであった。

 最後はJOC元会長の堤義明氏の推しで竹田氏が会長になる。しかし、竹田氏には就任の条件があった。報酬をもらうことだ。伝統的にJOC役員の職はボランティアであり無報酬であった。故に無私の精神でスポーツ振興に尽くすという伝統を覆さなければならない。その歴史を変えることは一大事である。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」