著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

エリザベス2世の死去で考える 英国で野球が普及しない理由

公開日: 更新日:

 英国女王エリザベス2世の訃報は、英国だけでなく世界中の関心を集めた。

 1952年の即位以来、70年にわたり王位にあったのは同国史上の最長記録である。さらに、国民の8割以上がエリザベス2世の即位以降に生まれたということを考えれば、文字通り国の象徴、英国そのものであることが分かる。

■ブッシュ大統領夫妻と観戦

 一見すると関わりの薄いかのように思われる「女王と野球」について、91年5月に2週間にわたる米国訪問を行った際に大リーグの試合を観戦するなど、両者は無縁ではない。

 エリザベス2世が目にしたのはオリオールズ対アスレチックス戦でブッシュ大統領(父)夫妻の先導によりグラウンドを視察したり両チームの選手と握手をしたり、試合会場であるオリオールズの本拠地メモリアルスタジアムの観客の歓声に手を振って応じるなど、野球の試合を堪能した様子がうかがわれたものだった。

 ところで、野球の原型とされるラウンダーズが英国発祥の競技ながら、野球そのものの普及度は低い。

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