横綱・照ノ富士「一強時代」の終焉…小兵・翔猿の押しに何度も後退し初金星配給

公開日: 更新日:

 12日、2日目にして早くも横綱照ノ富士(30)に土がついた。

 相手は174センチ、133キロと小兵の翔猿。照ノ富士は何とか捕まえようとするも、向こうも「それだけは勘弁」とばかりに当たっては引くの繰り返し。横綱はまわしを取ろうとあせったのか、腰が伸びてしまったところを翔猿に潜り込まれ、寄り切られた。

 殊勲のインタビューでは息も絶え絶えに「捕まらないように、良かったです」と話す初金星の翔猿に対し、照ノ富士は取材に応じず無言で国技館を去った。

「本場所の立ち上がりは横綱といえど不安を抱くもの。そこでうまく立ち回った翔猿の作戦勝ちでしょう。ただ、照ノ富士はもともとパワーのある押し相撲に弱い。そこにきて、素早い翔猿に翻弄されたとあれば、ますます自分の相撲が取れなくならないか心配です。足の状態も気になる。いくら両ヒザの故障持ちとはいえ、小兵の押しに後退させられる場面が何度かあった。初日の霧馬山戦は冷静な取り口で勝利したものの、強い時のような『相手を圧倒する相撲』が鳴りを潜めているのも気になります」(角界OB)

 対戦相手だって照ノ富士の研究はするだろうし、日々成長している。一方の横綱が現状維持で精いっぱいとなれば、彼我の差は縮まるばかりだ。

 昨年の横綱昇進当時は「照ノ富士一強時代の到来」といわれたが、それも過去の話か……。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 格闘技のアクセスランキング

  1. 1

    本名力士・草野直哉は“白鵬騒動”に翻弄された照ノ富士の元付け人…雑用卒業でいよいよ本領発揮

  2. 2

    2世力士・藤ノ川成剛が受け継ぐ伝統とDNA…大学のスカウトを蹴った裏に父の助言

  3. 3

    “ケチ付き昇進”横綱豊昇龍がまた休場…名ばかり横綱だった先輩2人との「いや~な」共通点

  4. 4

    横綱大の里に舞の海氏「深刻な病、悪い癖」…V戦線に踏みとどまるも方々から辛辣意見殺到

  5. 5

    悲願の初V琴勝峰“らしくない”強気相撲はケガの功名…大関・横綱級の大器が「ひたすら前に出て攻めた」理由

  1. 6

    いとうあさこ似を自認・琴栄峰央起の“美四股”は角界随一、兄・琴勝峰の影響で高卒プロ入り決意した

  2. 7

    ウクライナ出身力士 安青錦がすべてを語った…単身来日して3年、新入幕で敢闘賞

  3. 8

    大の里は4つ目の「金星」配給で新横綱V完全消滅…不名誉極まりない“新記録”のオマケ付き

  4. 9

    大相撲平幕Vが早くも「平成31年間の9人」に並ぶ… 今後も止まらぬ番付崩壊、プロアマの差はないも同然

  5. 10

    “金星プレゼンター”横綱豊昇龍に必要な叔父の図太さ…朝青龍は巡業休んでサッカーしていた

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」