底なし五輪汚職 大会マスコットのぬいぐるみ製造販売業者にも疑惑…拡大どこまで?

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「関わった業者は軒並み任意聴取されているようだ」

 東京五輪を巡る汚職事件で、検察担当記者からこんな声が漏れ始めている。

 読売新聞などが23日、受託収賄罪で起訴された大会組織委会元理事の高橋治之被告(78)=(同容疑で再逮捕)=が、大会マスコット「ミライトワ」「ソメイティ」のぬいぐるみを製造、販売した「サン・アロー」(東京)に便宜を図った疑惑を報道。<同社からは、高橋容疑者に数百万円が提供された可能性があり、東京地検特捜部が経緯を調べている>と報じたからだ。

 この事件をめぐっては、すでに紳士服大手「AOKIホールディングス」や、出版大手「KADOKAWA」、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和元会長が社外取締役を務めている駐車場サービス「パーク24」など大手の名前が続々と報じられているが、大会マスコットを担当した中小企業にも贈賄疑惑が浮上したことで、司法記者からは「どこまで事件は広がるのか」といった声が出ている。

「特捜部が任意聴取しているのは、五輪スポンサー企業ばかりではない。新国立競技場や別の競技場の建設工事に関わった企業の関係者、物販の納入業者らにも話を聞いていると聞く。どういう経緯で工事、納入業者に選ばれたのか。そこに大会組織委などの関与はあったのか、なかったのかを一つ一つ確かめているようです。高橋被告の出身企業である電通ばかりが報道されているが、別の広告会社の名前も取り沙汰されています」(司法記者)

 闇は「底なし」になってきた。

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