著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

“米国最大のスポーツ”NFLスーパーボウルの視聴率に大リーグ関係者が気をもむワケ

公開日: 更新日:

■地域ごとのCM枠に出稿

 一方、スーパーボウルは大リーグにとっても重要で、全国共通のCMとは別に、地域ごとのCM枠に出稿するのは日常的な光景となった。

 球界にとってスーパーボウルでCMを流すことは「スーパーボウルが終わっても、スポーツシーズンは終わりではない。次は野球を見よう」と視聴者に呼びかける意味を持っており、スプリングトレーニングが始まる時期に人々の注目を集めるための格好の機会となる。

 同様に、NFL側にとっても大リーグ球団による宣伝は魅力的だ。各地域での知名度が高いだけでなく、資金力も豊富な球団は、優良な顧客だからである。

 今年はメッツがニューヨーク限定の宣伝を初めて放送しているのは、米国を代表する2つのスポーツの協業の典型例となる。

 あたかも寸分の隙もないかのように見えるスーパーボウルも、しかし、状況は楽観を許さない。

■15年以降、徐々に低下

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性