(5)藤川長期政権で描く阪神「V10構想」の野望…監督から将来は編成トップに
球団創設90周年を迎えた今年、2位以下に大差をつけて独走Vを達成した藤川球児監督(45)は、優勝時のお立ち台でこう声を張った。
「3月にはドジャースとカブスを倒しましたので。阪神タイガースファンはいま、最も熱いファンです。100周年まで10年ありますけど、この伝統を引き継いで、世界に誇れるタイガースにしましょう!」
来季に向けて「この役割がある間は全うします」と意欲を見せた指揮官が見据えるのは、むこう10年の黄金時代構築だという。
チームは矢野燿大監督時代の2019年から7年連続Aクラス。前任の岡田彰布監督時代(23~24年)は23年に優勝、日本一を達成した。ここにきて投打とも戦力は充実の一途。
黄金時代到来の現実味は増している。
投手では、才木浩人(26)、村上頌樹(27)のダブルエースを筆頭に、大竹耕太郎(30)、伊藤将司(29)、高橋遥人(29)、伊原陵人(25)らが先発ローテを担い、リリーフ陣も連続試合無失点記録を更新した石井大智(28)、ベテランの岩崎優(34)のダブルストッパーを中心に、及川雅貴(24)、湯浅京己(26)らタレント揃いだ。
野手も中軸の佐藤輝明(26)、森下翔太(25)が大きく成長。国内FA権を取得した近本光司(30)は長期契約での残留が見込まれ、不動の2番・中野拓夢(29)、昨オフ5年契約を結んだ5番・大山悠輔(30)、正捕手に定着した坂本誠志郎(31)らがチームを牽引する。