2023年シーズン開幕戦の始球式はランディ・バースが…虎フロントと35年目の和解

公開日: 更新日:

 いよいよ開幕だ。18年ぶりの「アレ」をめざす猛虎軍団は、31日(金)から京セラドームで三浦ベイと激突。ビッグウエーブを手にするか、低空飛行の旅立ちとなるか。3連戦の行方が今季を占うことは間違いなく、どうする岡田彰布監督(65)。その開幕戦では史上最強の助っ人、ランディ・バース氏(69)が始球式を務める。あの伝説のバックスクリーン3連発の収穫は、宿敵・巨人を粉砕しただけではなかった。

 ◇  ◇  ◇

 開幕を控えた岡田監督が決断の時を迎えた。出場選手登録31人、開幕ロースターの人選だ。一軍メンバーについて「オープン戦が終わるまでは絞られへん」と話したというが、その前哨戦は26日に終了。近日中にもセ・リーグ連盟に名簿を提出し、直ちに公示される。

 岡田監督はこのオフ、「前回は、優勝した翌年に就任し完成した選手たちが揃っていた。今回は発展途上というか、まだまだ成長する選手がたくさんいる。だから競争も激しくなるよ」と漏らしていた。し烈なサバイバル戦を勝ち抜いたのは誰か。二軍スタートで逆襲を誓うのは誰か。「アレ」に向かう岡田丸がついに船出する。

 その3.31開幕セレモニーの始球式には、バース氏が登場する。現役時代に比べれば体形はほっそりし、あの剛毛ひげも往年の迫力はないだろうが、もし背番号44のタテジマを着て投げればオールドファンにとってはたまらない瞬間となる。

 バース氏は「阪神の開幕試合の始球式に招待いただきうれしい」とコメントを寄せ、岡田監督も「ええんちゃう。久しぶりやし」と笑顔で歓迎したとか。

 それにしても隔世の感を禁じ得ない。球団にとってバース氏は大功労者であると同時に、わだかまりを抱く選手だったことも事実。入団6年目、1988年の退団騒動が原因だ。

 このシーズン、開幕して間もなく水頭症を患った愛息・ザクリー君の莫大な治療費をめぐり、バース氏と球団は泥沼の争いを展開。5月5日の試合を最後にバース氏は緊急帰国し、6月下旬に解雇が決まると、2年契約の残りの年俸問題でも大モメした。結局、9月に和解で合意するのだが、その後もバース氏は暴露本を出版したり、7月には古谷真吾球団代表が東京の宿舎から飛び降り自殺する惨事も起きた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  3. 8

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」