山梨学院高校・吉田洸二監督を直撃! 苦節10年でセンバツV、春夏連覇への意外な思い

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「全国制覇」を約束も、勝てない日々。ストレスで食道が変形してしまった

 今センバツで山梨県勢初の甲子園大会優勝を果たした山梨学院・吉田洸二監督(53)の単独インタビュー後編は、「全国制覇」の依頼を受けて2013年4月に就任したものの、なかなか勝てなかった苦悩。学生コーチから20年に就任した監督の長男・健人部長(26)との二人三脚の歩み。18年から元横浜部長の小倉清一郎氏(78)を臨時コーチに招いたことで、チームに起きた変化について。

 ◇  ◇  ◇

 ──清峰(長崎)から13年4月に就任したものの、最初の頃は勝てなかった。

「14年にセンバツには出られたけど初戦敗退。最初の3年間は全国優勝どころか夏の甲子園にも出られなくて胃が痛かった。ひどい時は試合中も胃薬を飲んでいた。人間ドックに行った時に食道が短くなっていたので、理由を医者に聞くと、『ストレスで変形したんでしょう』と。山梨学院に勤めていたら、60歳の定年まで、こんなに胃が痛い日が続くのかと怖くなりました」

 ──3つの寮、専用グラウンド、室内練習場など、他校より施設が充実している。学校側のサポート体制は?

「日本一ですね。私が来てからグラウンドの外野の部分が人工芝に変わり、室内練習場がきれいになって、新しい寮もできた。この10年間で全国100位くらいから全国トップクラスの設備を誇るまでになりました」

■口をださない学校に追い詰められ

 ──それなのに勝てない時期が続けば、学校から文句を言われるのでは?

「それが全くないのが、かえってつらかった。少しは言ってもらった方が楽なんですけど(笑)。学校側のサポートが手厚ければ手厚いほど、逃げ道がなくなった気がして追い詰められました」

 ──胃痛はもう治った?

「16年夏の山梨大会決勝でライバルの東海大甲府に打ち勝って甲子園に出られた。1回戦で長崎商にも勝てた。ちょうどこの頃、『現場で指導しながら勉強してはどうか』と声をかけて、高校野球の指導者を志して山梨学院大に進んでいた長男の健人(現部長)が学生コーチとして修業を始めていた。知識は豊富で野球オタクというか野球博士。きっと私と同じ道を歩むだろうと思っていた。一緒にやり始めた16年から4年連続で夏の甲子園に出られて、いつの間にか胃痛は治っていました。それと、この時期に大きな出会いがありました」

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