巨人V9の功労者 城之内邦雄は川上監督に嫌われ“当て馬”に…「おかげで辞める踏ん切りがついた」

公開日: 更新日:

 しかも、当時の監督・川上哲治との折り合いの悪さも凋落に拍車をかけた。本人によれば、こんなことがあったという。

■オールスター戦への推薦を断った途端、態度が急変

 ある年、川上からオールスター戦に推薦するとの打診があった。

 しかし、もともと職人肌で目立つことを好まず、オールスター期間中はいい休養になると考えていた城之内は、川上の申し出を理由も説明せず断った。すると、川上は途端に冷たい態度を取り始めたのだという。城之内はトレードに出してほしいと球団に申し入れたこともあったようだが、それも、

「よそで投げられて活躍されたら困る」

 との川上の一言でかなわず、現役最終年の71年には当て馬(試合に出場する予定のない選手を偵察メンバーとして先発させる作戦)をほとんど使わなかった川上が城之内を当て馬に起用している。

「6番、ライト、城之内」

 球場に響き渡ったアナウンスを城之内はどんな思いで聞いていたのか。

あの時は本当に頭にきた。しかし、あれがあったおかげで辞める踏ん切りがついた」

 後年の城之内の述懐だ。

(ライター・清水一利)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意