著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

GK鈴木彩艶は将来を嘱望される大器、21歳でA代表とW杯を目指す

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 とはいえ、異国での適応は難しさもあった様子だ。新天地デビュー戦となった8月27日のセルクル・ブルージュ戦は0-2の敗戦。本人も自分らしいプレーできなかったという。

 そこで浦和時代にジョアンGKコーチや西川周作ら先輩らとともに繰り返したプレー分析を徹底的に行い、問題点を抽出。それをトレーニングで改善し、徐々に本来の実力を発揮できるようになっていったのだ。

 真面目にコツコツと物事に取り組む姿勢は少年時代からの積み重ね。母から「自立しなさい」と口を酸っぱくして言われた影響で、小学校高学年から自分で練習着やユニフォームの洗濯を続けてきたという。

 トップ選手になった今も用具の準備や片付けを率先して行うし、周囲への挨拶も欠かさない。

 ベルギーで負傷した筆者の姿を目の当たりにした際には、駆け寄って「大丈夫ですか」と心配してくれた。そんな優しさも含め、実に素晴らしい人間性の持ち主なのだ。そんな男だけに、ぜひとも大きな成功をつかんでほしいところ。

「将来的には英プレミアリーグで活躍したい」と大目標を掲げているが、それを達成するためにも日本代表正GKの座をつかむことは必須テーマだ。

「世界トップGKを見ると、空中戦や足元の技術、シュート対応など全てにおいてレベルが高い。それをコンスタントに発揮できる。自分もそういうふうにならないといけない」と意気込む21歳の新世代守護神の一挙手一投足を楽しみに待ちたい。

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