黒崎久志
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黒崎久志中国超級 武漢三鎮足球倶楽部ヘッドコーチ

1968年5月8日生まれ。栃木県鹿沼市出身。宇都宮学園高を卒業した87年に当時JSLの本田技研入り。本田がJリーグ不参加を表明した92年に移籍した鹿島でジーコの薫陶を受けながら活躍。京都、神戸、新潟、大宮でもプレーして2003年に現役を引退。新潟で監督、大宮と鹿島でコーチを歴任した。21年2月に中国1部・山東泰山のヘッドコーチに就任。2年で3つのタイトルを獲得した。89年に日本代表デビュー(24試合・4得点)。

埼スタに乗り込んでACL浦和戦「日本のクラブと対戦」の夢がかなって達成感

公開日: 更新日:

浦和との小さな差が埋まるのは難しい

 正直に言えば、手も足も出ずに大差負けも覚悟していました。

 ですが、ホームでは終了間際までリードしていたし、アウェイは終了間際まで同点でした。想定以上に選手たちは奮闘してくれました。

 ただし、この「小さな差」がすぐに埋まるかというと――。

 非常に難しいと言うしかありません。

 たとえば1本のパスのクオリティの違いです。「パスの受け手が次のプレーに移りやすいように「どこにボールを出せば良いか」といった部分にまで思いやりが込められるかどうか。そうした部分が違いました。

 さらに「粘り強さ」「忍耐強さ」「団結する力」といったサッカーにおいて、極めて重要な部分に関しても、まだまだ日本に一日の長以上のものがあります。

 ひとつひとつのプレーの細かい精度だったり、「気持ち」の部分だったり、サッカーにとって必要不可欠な部分が、すぐに日本と同じようなレベルに達するか、というと「なかなか難しい」ことを改めて実感しました。(つづく)

(取材・構成=森雅史/サッカージャーナリスト)

【連載】元日本代表FWが見た 中国サッカーバブル崩壊の現場

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