大迫傑へのボーナス2億円は“払い損”に…陸連主導「底上げ記録」のバカらしさ

公開日: 更新日:

 男子のパリ五輪代表選考を兼ねた大阪マラソンは25日に開幕する。
 
 コースは折り返しが5カ所から3カ所になり、上り坂も1つ減った「記録の出やすいコース」に変更となった。日本人選手は近年のマラソンは国際大会で結果が出ていないが、その原因を作っているのは日本陸連ではないか。世間の注目を集めるためか記録にこだわるあまり、「選手強化と真逆のことをやっている」とは、スポーツファンの菅野宏三氏(ビジネス評論家)だ。(【前半】からつづく)

 ◇  ◇  ◇

 記録が出やすいようにコースを変えたのは、3月開催の東京マラソンも同じだ。
 
 かつてはレース後半に「心臓破り」といわれる急坂の佃大橋があり、ゴールは東京湾を臨む総合コンベンション施設のビッグサイトだった。それが2017年から「記録を狙える高速コースにする」という主催者の方針からコースが大きく変わり、難所の佃大橋は消えて、東京駅前の行幸通りがゴールになった。

 それ以後は、厚底シューズの効果もあって記録は伸び、18年大会では設楽悠太が2時間6分11秒をマークして16年ぶりに日本記録を更新。1億円の報奨金を手にすると、2年後には大迫が2時間5分29秒で自身がシカゴで出した日本記録(2時間5分50秒)を21秒更新。2度目の1億円ボーナスを獲得した。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘