ずっと気になっている「女子選手の過度な指導者依存」を派閥を持たない私が変えていく
4月4日に「青山学院大女子駅伝チーム」の発足会見をやらせていただきました。第1期生の芦田和佳(立命館宇治高出身)、池野絵莉(須磨学園高出身)も男子選手と一緒に練習を重ねています。「青学大駅伝チーム公式アプリ」(青学駅伝アプリで検索!)に2人の自己紹介動画も載っています。応援をよろしくお願いします。前回に続いて「女子長距離界について思うこと」を語らせてもらいます──。
女子長距離界は、2004年のアテネ五輪を最後にメダルなしが22年続き、裾野にしても「高校の日本記録が20年以上更新されていない」「女子高校駅伝チームが2015年から10年間で約4割減少」と非常に厳しい状況にあると思います。
幸いにも実業団は約40チームが受け皿としてあります。それもエディオンさん、JPさん、積水化学さん、三井住友海上さん、資生堂さん、ユニクロさんといった大企業が名を連ねています。
しかし、記録が伸びない、主要国際大会でメダルが取れない、競技人口も減るばかり……という負のスパイラルに陥って世間の関心が薄れてしまったら、実業団チームはあっという間に激減してしまうかも知れません。
「女子の長距離競技人口減少に歯止めをかけ、トップレベルの底上げを図る」ために我々に何ができるのか? それが青学大女子駅伝チームの創設につながりました。
ライバルは実績のある他大学ではありません。
たとえば男子長距離界の真のライバルは野球やJリーグです。身体能力の高い男子が大リーグの大谷翔平になりたい、英プレミアの三笘薫になりたい、ではなくて「箱根駅伝を走りたい!」と言ってくれるように懸命に盛り上げてきました。
そこで女子長距離界は「女子ゴルフ界」をライバルに設定しました。
青学大の監督に就任した時期、女子ゴルフ界は宮里藍さん、横峯さくらさんの頑張りで試合数も増え、注目度もアップして賞金総額が倍増したこともあり、とても華やかな世界になりました。
女子ゴルフ界のメカニズムを学んで女子選手が美しく、輝かしく、力強く、自分らしく走れる環境を整備して「華やかな女子陸上長距離界」にしたい。その気持ちは、誰よりも持っていると自負していますが、ずっと気になっていることがあります。「女子の長距離選手は、果たして自分の意思で走っているのだろうか?」ということです。
たとえば実業団の男子指導者が、チームを転々とする事例が少なからずありますが、女子選手が指導者に引っ付いて転々とするケースも目につきます。「指導者の言うことはすべて正しい」とまるで洗脳されたように過度に依存してしまう傾向があると思います。
女子の陸上選手自身が主体性を育み、自立したアスリートになってもらいたい。その仕掛けを派閥を持たない私が、これまで培ってきた「原メソッド」を十分に活用しつつ、率先してやっていきたいと思っています。
期待してください。
(取材・構成=絹見誠司)



















