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春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)を主筆。https://genkina-atelier.com/sp/

パリの聖火リレーが忘れている“本当の意義” 歴史、景観、伝統を発信することだけが目的ではない

公開日: 更新日:

 パリ五輪の聖火リレーは始まっている。

 伝統にのっとり、4月16日にギリシャはオリンピアでの採火式の後、ギリシャ国内をリレーし、26日にアテネの象徴パナシナイコスタジアムでパリ五輪組織委への引き渡し式が行われた。

 翌日、ギリシャ南部のピレウス港からフランスに向けて出発した聖火は地中海を帆船「ベレム号」で渡り、5月8日にマルセイユに上陸。ベレム号は、最初の近代オリンピック競技大会がギリシャのアテネで開催された1896年に建造され、1世紀以上、記念式典などで使われてきたもの。ギリシャとフランスを「オリンピック」という絆で結ぶ意図がある。

 聖火はそこからフランスを象徴する名所を巡りながら、同国史に残る重要な時代をつなげていく。ルートには海も含まれ、地中海、大西洋、インド洋、太平洋も「オーシャンリレー」に加わる。フランスの美しさと多様性、その歴史と素晴らしい景観、知識、伝統、才能を世界に紹介する絶好の機会とすると組織委は意気込む。ベルサイユ宮殿、モンサンミシェルなどの名所旧跡も巡る壮大な旅だ。

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