吉井ロッテ“20日間負けなし”! 選手起用の裏に「仰木マジック」と「野村ID」

公開日: 更新日:

「選手はみな、自分にもっと仕事をさせろという欲を持っている。けれども9勝9敗では貯金はできないし、選手もチームも得をしない。欲のかき過ぎはアカン。ならば3勝1敗の選手を3人使った方がええ。選手みなで潤うということ」

 ロッテの総得点158はリーグ4位。昨年本塁打王のポランコ、18、19年本塁打王のソトの両外国人がいるものの、それ以外は軸になるような選手がいない。吉井監督によれば、打線はデータを重視して決めているそうで、恩師の手法を踏襲しやすい状況ではある。

 影響を受けたもうひとりの恩師といえば、故野村克也ヤクルト監督だろう。ヤクルトでプレーしていた当時、先発して六回でKOされた。次の試合は大ケガをする以前、五回で代えられるだろうと思ったら逆で、七、八回まで投げられたという。やられたらやり返してやる、なにくそという反骨心をあおるための起用だったと吉井監督は受け止めたようだ。その選手起用や采配は「ID野球」の異名を取ったが、実は情に厚い指揮官でもあった。

 吉井監督もまた、ミスや失敗をした選手にチャンスを与えている。抑えの益田(34)の起用が象徴的だろう。開幕から2戦連続で抑えに失敗すると登録抹消、一軍復帰後も度々、試合を壊しているとはいえ、いまだストッパーとして起用し続けている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  3. 3

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 4

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 5

    高市首相「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」どこへ? 中国、北朝鮮、ロシアからナメられっぱなしで早くもドン詰まり

  1. 6

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  2. 7

    阪神・佐藤輝明の侍J選外は“緊急辞退”だった!「今オフメジャー説」に球界ザワつく

  3. 8

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  4. 9

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 10

    古川琴音“旧ジャニ御用達”も当然の「驚異の女優IQの高さ」と共演者の魅力を最大限に引き出すプロ根性