編成責任者やGMに「頭のキレる元選手」がトレンド…フロントと現場とのコミュニケーション役にうってつけ

公開日: 更新日:

 元選手という経歴を生かして現場の人間とのコミュニケーションを円滑に行い、チームに「ウイニングカルチャー」を植え付けてゆく。選手時代、現場で「ウイニングカルチャー」を体験しているからこそ、現場に落とし込むことができる。選手をはじめ現場の人間も彼らの言うことに耳を傾ける。要は分かりやすいのだろう。

 20年、フィリーズはデーブ・ドンブロウスキーを編成本部長に任命した。するとドンブロウスキーは、レイズやカブスでプレーしたサム・フルドをGMに任命した。理由は元選手の方が現場の考えをより理解しているので選手ともより緊密にコミュニケーションを取ることができるから、というものだった。今後もこのようなトレンドは続き、頭でっかちだけでないフロントが生まれるのだろうか。ヤンキースにもジーターのようなレジェンド級の元選手がフロントに加わる必要があるのではないかと思う。もっとも、今の体制で彼らが引き受ける可能性はゼロだとは思うが……。

 言うまでもなく、元選手というだけでの任命ではない。それなりの頭脳が備わっていることが大前提になる。ちなみにポージーはフロリダ州立大学、ヤングはプリンストン大学、ブレスローはエール大学、フルドはスタンフォード大学と、みな有名大学の出身である。論理的で頭でっかちなだけのフロントではなく、自身のプレー体験をもとに選手とコミュニケーションを図ることのできる人材が今後は増えてゆくのではないだろうか。      =つづく

(米紙コラムニスト=ビリー・デービス)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  5. 10

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"