著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

「内野手4人」を丸裸! ムーキー・ベッツはボーリングの腕前も超一線級

公開日: 更新日:

フレディ・フリーマン(一塁手)子供の難病、肋骨骨折をはね返してWシリーズMVP

 大谷、ベッツと並ぶMVPトリオのひとり。リーグを代表するスラッガーだ。メジャー通算343本塁打で、20本塁打以上が11回に30本以上が3回。長打力がある上、通算打率3割ジャストと好打者でもある。が、打撃技術が優れているだけではない。強靱な心身があればこそと、そう思わざるを得なかったのが昨シーズンだ。

 三男のマックス君がギラン・バレー症候群で人工呼吸器を付けて入院することになり、7月27日から8月4日まで戦列を離れた。「毎試合出場することが自分に与えられた使命」と公言し、2018年以降は全試合の99%に出場した鉄人が受けた精神的ダメージは相当なものだったに違いない。幸い病状は快方に向かい、事なきを得た。

 9月27日のホーム最終戦では右足首を捻挫。オフに手術をしたほどの重症だったうえ、肋骨骨折を抱えながらワールドシリーズは全試合に出場。ヤンキースとの第1戦で延長十回裏にサヨナラ満塁本塁打を放つと、第2戦から3戦連続本塁打で4年ぶりの世界一に大きく貢献。ワールドシリーズMVPに選出された。逆境をはね返す精神力はハンパじゃない。

 本拠地ロサンゼルスの年明けの山火事では、ロスの消防財団などに計30万ドル(約4500万円)を寄付。救世軍の熱心な信者でさまざまなことに気前よく寄付することで知られ、社会貢献活動をするメジャーリーガーに贈られる「ロベルト・クレメンテ賞」の受賞は時間の問題といわれる。

 アナハイム近郊で生まれ育ったことから、幼少時からエンゼルスファン。ジャマイカ出身の選手で唯一、2000安打を達成したエンゼルスの元主砲、チリ・デービスが憧れの存在だった。

35歳 一塁手 196センチ 99キロ右投げ左打ち
2700万ドル(約40億5000万円)
147試合 打率.282 22本塁打 89打点

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑