《マゲに1万円札を刺しすぎて…》漫画界きっての相撲通・山崎大紀さんに聞く土俵内外「ゼニの話」

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豊昇龍のどんちゃん騒ぎ

山崎大紀氏(C)日刊ゲンダイ

 11日に初日を迎えた大相撲5月場所。国内外で人気を博す大相撲だが、そんな中、話題になっている漫画が週刊大衆で連載中の「ゼニ番付」だ。本紙で「山崎大紀のエステ放浪記」を連載している著者が、山崎享祐名義で執筆。カネにまつわる話を中心に、大相撲の“裏舞台”を描いている。すでに電子書籍などで配信されており、29日には実本で待望の1巻も発売。漫画界きっての相撲通に話を聞いた。


  ◇  ◇  ◇

 ──執筆のきっかけは。

「まず、『相撲界のお金ってどうなってるんだろう?』と思ったのがきっかけですね。力士の給料などは調べればすぐにわかりますが、じゃあ呼び出しさんや行司さん、若者頭の給料は? 実は彼らは若いうちに結婚すると、一軒家に住むことが多い。つまり、それだけの収入があるわけです」

 ──作中でも彼らの「副収入」をほのめかす場面がありますね。

「後は打ち上げや祝儀などで入ってくるお金はどうなっているのか。そうしたお金にまつわる話を漫画にしたら面白いのでは、と編集者さんと話していたら『面白いから、それをやろう』となりました」

 ──プロ野球のお金をモチーフにした「グラゼニ」という漫画がありますが、「ゼニ番付」は相撲版グラゼニ、と呼ぶ声もあります。

「編集者さんも、グラゼニが売れたから食いついてきたってことはありますね(笑)」

 ──大相撲のお金にまつわるウワサ自体は昔からよくありますが……。

「昔は横綱千代の富士がインタビュー取材を受けると、必ず人さし指を立てて『これでいいよ』と。10万円? いやいや、100万円(笑)。何でもかんでも1本1本とやっていましたね」

 ──山崎さんは過去に千代の富士や白鵬の自伝漫画を執筆したこともある。相撲にハマったきっかけは?

「僕は元々、野球小僧だったんです。高知県出身で、高知市営球場の横にある補助グラウンドで野球に明け暮れていた。その球場の隣に立派なすり鉢状の相撲場があるのですが、僕が小学5年生の時、大相撲の巡業が来た。通路で立って見ていたら、後ろから、僕をひょいと抱え上げて肩に乗せてくれたお相撲さんがいたんです。そのまま土俵下まで歩いてから僕を下ろし、頭をなでてくれた。それが大関・北葉山。後の枝川親方ですね。それから相撲雑誌を買って、相撲中継を見て……と相撲にハマりました」

 ──大相撲のお金にまつわるウワサ自体は昔からよくありますが……。

「昔は横綱千代の富士がインタビュー取材を受けると、 

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