ロッテ吉井理人監督の意外な「激情時代」 コーチの延々続く説教中に箸をバーン!殴りかからん勢いで…

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 ともあれ「10.19」当時の吉井は感情の抑えが利かない状態だったように思う。川崎球場で行われたダブルヘッダーは連勝が優勝の条件。その1試合目、九回2死から梨田昌孝さんのタイムリーで勝ち越し、その裏の攻撃を抑えれば優勝マジック「1」。しかし、球審に際どいコースをことごとくボールと判定されたことが、吉井の気持ちをかき乱したのだろう。先頭打者を歩かせ、続く代打の山本功児さんにもボールが先行。2ボールとなった場面で、仰木さんがベンチから出てきたのが分かった。

 うそー!? ここで!? 本当にここで!? 九回無死一塁で次打者に2ボール。優勝のためには1点もやれない状況で、このシーズン、一度もリリーフの経験のない自分が本当に投げるのか!? 

 梨田さんの適時打の直後に肩をつくるように指示されたときもオドロイタが、状況が状況だけにここはもう、ど真ん中に投げるしかない。半ばやぶれかぶれでマウンドに上がった。

 山本功児さんの当たりは二ゴロ。しかし、捕球しようとしていた大石大二郎さんと一塁走者が交錯、ボールがライトに転々とした。捕球体勢に入った大石さんに走者がぶつかってきたため守備妨害に。判定次第でライトへのヒットになる可能性もあっただけに、ロッテから抗議が入った。(つづく)

  ◇  ◇  ◇

 当記事ページ下部の関連記事からは、阿波野氏による同連載「細腕奮闘記」(2022年)の続きを読むことができる。プロ野球ファンは要チェックだ。

(火・水・木曜公開)

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