2016年夏制覇の右腕、西武・今井達也が語る「聖地のすべて」と「プロでの現在地」
メジャーは「興味ある」が…
──夏の優勝投手としてプロ入りを果たしてから9年目、特に今季は6勝4敗、防御率1.87(7月終了時点)と好成績を挙げています。
「相手打者の僕に対するイメージですかね。昨季から特に大きく変えた部分はありませんし」
──2023年からアスリートコンサルタントの鴻江寿治さんに師事し、力感のないフォームで投げることを意識している。
「そうですね。投手は踏み込んだ足の反動で投げることが多いけど、僕は反動をあまり使いたくない。理由はいろいろありますが、一番はケガ防止ですね。鴻江先生が言う『脱力して投げる勇気』を常に心がけています」
──鴻江さんは「背筋で押し込むイメージ」と。
「言葉にするのは本当に難しいんですけど……。(しばらく考えて)体の内側ではなく、ボールの内側から押し出すイメージを持っています」
──今後もこのフォームを維持していく?
「僕は『ピッチングフォーム』という考え方はないんですよ。フォームではなく、体の使い方。普段の動作もそうですが、無理をして負担をかけるのではなく、自分の体の構造に合った使い方が一番大事だと思っています」
──ここまで活躍すればメジャーも放ってはおかない。
「(メジャーに)興味があるかないかで言えば、ありますけど。今、話すことはありません」
──甲子園に出場する球児にかけたい言葉はありますか?
「とにかく、悔いのないプレーを。甲子園に出たくても出られず、野球を引退する選手が大半です。そうした人たちのためにも、思い切ってプレーしてほしいですね」
(聞き手=阿川大/日刊ゲンダイ)