セDH導入でドラフト戦線はどう変わる?甲子園ネット裏のスカウトから「意外な回答」が続々
「日本がセ・リーグが、いよいよ野球が変わる。ピッチャーが入って駆け引きだったりとか、それもなくなってすごくいいことだと思う。ドラフトの獲得の仕方も変わってくるんじゃないか」
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巨人・阿部慎之助監督(46)のセリフだ。
4日にセ・リーグでも2027年からの導入が決まったDH制。5日に開幕した高校野球の夏の甲子園大会を視察したネット裏のセ球団スカウトはどう見るのか。
巨人の榑松スカウトディレクターがこう言った。
「例えば打撃に特化した選手を今までより幅広く指名できます。打つという部分だけで指名できるようになるのは、我々のスカウティングの幅も広がるし、お互いにとっていいんじゃないですか。足があまり速くないとか、スローイングが得意じゃないとか(そういう選手は)結構いるんですけど、打つことに特化していれば、間違いなくドラフト候補になってきます」
これまではセとパで指名するタイプが違った。
「(DH制のない)セの方がバランス型の選手が多かったが、これまでは敬遠されていたような(打撃だけの)選手が大人気になるかもしれない。すでに今年のドラフトから、特に高校生の指名の仕方は変わってくるでしょう。(導入される)来年以降、高校生でDH専門のすごい選手が出てくる可能性はあります」(榑松氏)
DeNAの篠原スカウトは「最近は二刀流の選手も出てきている。DHが導入されることでパのように二刀流の選手を獲得しやすくなるのではないか」と指摘。大谷はもちろん、昨秋ドラフトの日本ハム1位で、ファームでは投打二刀流で試合に出場している柴田獅子(福岡大大濠)のような魅力ある選手が、セにも台頭する可能性があるわけだ。
投手の負担が減り、活躍できる野手が増えることにもなりそうだが、某セ球団のスカウトがこう言った。