関東第一(東東京)米沢監督「野球への理解度を高めて3年夏、甲子園に向けて完成を目指す」
甲子園請負監督してのプレッシャー
──3年夏に最大の能力を発揮できるような指導を心がけていると。
「3年になると、自分の武器が何か、というのはみんな考えてくれて、例えば打撃を生かす、守りを頑張る、何かしらチームのためになるようなものは何なのか、という方向を見つけていく選手が多い。なかなか主役は張れないかもしれないですけど、脇を固められる選手が多かったりとか、そういう感じになるのかなと思いますね」
──中でも、エース兼中堅手の坂本慎太郎(3年)は二刀流選手。最近は二刀流にチャレンジする高校生が増えていますが、育てる難しさはありますか?
「やっぱり難しいですよね。本人といつも話し合いながら、調子が悪いところはないかは気にしますし、試合で投げたい、打席に立ちたいといった本人の希望も聞きながら、やってきましたね」
──育てるうえで、やはり密なコミュニケーションは大事だと。
「こちらが無理やり、行け、引っ込めではなく、本人の気持ちとコンディションには常に気を配っています。ちょっとでも肩やひじが痛いとか、そういうことを言いやすい雰囲気であってほしい。だからこそ、こっちからも今の状況だったらやれるんじゃないか、と言えると思います」
──就任26年目で甲子園は春夏合わせて12度の出場。事務職員の請負監督としてのプレッシャーはありませんか?
「私学でやられてる監督さんは基本、たくさんのプレッシャーがあると思う。自分の母校ですし、自分は高校時代に甲子園に行けず、甲子園に行きたいというのがスタート。今もやっぱり毎年、春夏甲子園に行きたいと思ってやっています。プレッシャーって何の仕事をやっても当然かかること。相手があっての結果なので、自分がいくらやっても結果を出せないときはもどかしさもありますけど、毎年毎年、3年生たちに甲子園という場所を経験させてあげたいと、強く思います」