日本ハム“地味な守備の男”山縣秀の正体…特技はピアノ、「プロ野球選手の中で一番頭がいい説」も
日本ハムのドラフト5位ルーキーの山縣秀(早大=23)が、大一番で大仕事をやってのけた。
9日の4ゲーム差で追うソフトバンクとの首位攻防戦。相手は試合前まで防御率リーグトップの1.08という最強左腕モイネロだったが、四回に147キロの直球を完璧に捉え、左翼席へ2号ソロを運んだ。「打席に入る前にボス(新庄監督)からアドバイスをもらっていたので、応えることができてよかったです。内容は企業秘密です」とコメントすると、1点リードの六回1死一塁からも147キロを左中間スタンドへ2打席連続弾。「追い込まれていたので、三振は仕方ないと割り切ったことが最高の結果になったと思います」と語った。
早大時代は0本塁打の「守備の男」が、この日は2本塁打を含むプロ初の3安打猛打賞の大暴れである。
早大出身のプロ野球選手は珍しくないが、出身校は強豪校の早実ではなく、早大学院だから異色の経歴だ。さる球界関係者がこう言った。
「よく『地味』といじられるが、時にアクロバチックなプレーを見せる遊撃の守備は、まるでバレエダンサーのように華麗。独特な横手投げの送球もウリだが、早大時代は『サイドスローのショートなんてプロでは通用しない』と揶揄される中でのプロ入りだった。特技はピアノという、いろいろな意味で、これまでの常識を覆すショートです」