沢村賞は「達成が著しく困難」で基準緩和へ…日本ハム伊藤大海が初受賞も、クリアは「7分の3」

公開日: 更新日:

 2年連続「該当者なし」は避けられた。

 昨27日、沢村賞の選考委員会が都内で開かれ、日本ハム伊藤大海(28)の初受賞が発表された。

 沢村賞は先発完投型だった沢村栄治をたたえるため、1947年に制定。「25登板」「10完投」「15勝」「勝率6割」「200イニング」「150奪三振」「防御率2.50」と基準が7つあり、伊藤は27登板、195三振、勝率.636で3つをクリアした。

 とはいえ、6完投や196回3分の2など、4項目が基準以下だったのも事実。7項目すべてをクリアした受賞者は18年の巨人・菅野(現オリオールズ)を最後に出ておらず、昨季は該当者なし。投手の分業化が進む中、いよいよ時代に合わない賞となっている。

 そこで選考委員はこの日、基準の緩和を発表。来年から10完投を8完投、200イニングを180イニングとし、堀内恒夫委員長は「現行の基準では達成が著しく困難。今後も5年をメドに検証、議論する」と話した。

 8完投ですら、セは20年の大野(中日)、パは17年の則本(楽天)が最後。180イニングを達成したのも、今季は伊藤だけだ。緩和してもなお、達成困難な基準であることには変わりがない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  2. 2

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  5. 5

    オリックスまさかのドラフト戦略 「凶作」の高校生総ざらいで"急がば回れ"

  1. 6

    ヤクルト2位 モイセエフ・ニキータ 《生きていくために日本に来ました》父が明かす壮絶半生

  2. 7

    オリ1位・麦谷祐介 暴力被害で高校転校も家族が支えた艱難辛苦 《もう無理》とSOSが来て…

  3. 8

    “代役”白石聖が窮地を救うか? 期待しかないNHK大河ドラマ『豊臣兄弟』に思わぬ落とし穴

  4. 9

    福山雅治は"フジ不適切会合参加"報道でも紅白で白組大トリの可能性も十分…出場を容認するNHKの思惑

  5. 10

    バスタオル一枚の星野監督は鬼の形相でダッシュ、そのまま俺は飛び蹴りを食らった