愚痴を並べた挙句「全英にはもうこない」に失望、私は皮肉のひと言を投げた
1990年の全英オープンは「聖地」と呼ばれるセントアンドリュースで行われた。当時43歳だったジャンボは初日、イーブンパー51位。巻き返しを狙った2日目は1番をバーディーで出て行った。薄曇りで微風だった天気は、6番か7番くらいから突然、冷たい風が吹き出した。半袖シャツでプレーしていたジャンボは寒そうだった。
前半は5番、7番でボギー。後半も2つのボギーで75。通算3オーバーで予選落ちすると、待っていた日本人記者の前で愚痴を並べた。
「この強い風と寒さは34歳なら何とかなっただろうが……。暑い中で汗をかきながらプレーするタイプなのに、全英ではそんなゴルフができない。全英は自分に合っていない。つくづくそう思った。今年が最後だ」
ジャンボが「強い風が吹き、寒いから全英は最後」と言うから、私は「ならば、もう屋内でゴルフをするしかないね」とさりげなく言った。ジャンボは無言だった。
会見が終わると顔見知りの記者に、「菅野さんのは取材じゃなくて、説教だよ」と言われたが、説教というより、日本ゴルフ界のリーダーに対する皮肉だった。


















