なぜロシアが「ダメ」で、イスラエルは「いい」のか…軍事行動に対するIOCのダブスタ問題に答えよう
だから、いくら国家が悪くてもNOCが五輪憲章にのっとって行動している限り、IOCの制裁を受けることはない。
だが、オリンピックとなれば、国旗が掲げられ、国歌が流れる。その象徴性ゆえに、選手団は国家の代表のように見える。オリンピック休戦を破ったロシアから選手団を認めることはIOCの存立根拠を失わせることと同義になる。
ロシアが国家ぐるみのドーピングで制裁を受けた東京五輪2020の時には、ロシアのNOCの名称でロシアNOC旗での参加は認められていた。休戦破りはロシアのNOCも選手も全てを包含したロシア制裁が必要だった。
イスラエルが軍事行動を継続していることは事実である。しかしそれはイスラエルNOCの行為ではなく、IOCは世界のあらゆる戦争を裁く機関ではない。
国連がさまざまな紛争や戦争にその都度、事務総長の声明を出すようなことはしない。もしIOCが戦争の正邪をその都度裁き始めれば、オリンピックは瞬時に政治機関へと変質する。それは五輪が国家の道具になり、政争に巻き込まれることと同様になる。


















