著者のコラム一覧
森本潔元プロ野球選手

1942年、愛媛県出身。立教大を中退し、三協精機を経て63年に阪急ブレーブスに入団。5番打者として長く活躍し、オールスターにも選ばれた67年は球団史上初のリーグ優勝に貢献。巨人との日本シリーズでは首位打者に輝き、ベストナインも受賞した。77年から中日に移籍し、79年に引退。引退後は評論家活動や、会社経営などを行った。通算1450試合、1122安打、146本塁打、572打点、打率.248。

「審判には紳士的だったよ」と話す森本が、一度だけ食らった退場処分

公開日: 更新日:

「東尾のピッチングは同じ西鉄にいた池永正明のスタイルを踏襲したものだった。俺としては池永のほうが苦手だった。よく詰まらせられたよ。あいつはね、打者の頭付近にめがけて危ないボールを平気で投げて、その打者が睨んだりすると『文句あるか』とマウンドから向かってくるような奴だった。いい度胸していたよ。『黒い霧事件』で永久追放された後、博多でバーをやっていたけど、その店に飲みに行ったこともあるよ」

 現在の危険球一発退場ルールからすれば、こうしたスタイルの投球術はまず無理だろう。

 西鉄の本拠地球場だった平和台や小倉は気の荒い観客が多いことでも有名だった。「昔のプロ野球は鳴り物応援もほとんどなく、静かでよかった」と美化されがちだが、一方で観客のマナーについては、観客席から酒瓶が飛んできたり、汚いヤジがあったり、女性客などが入りにくい雰囲気があったことも事実だ。「ガラの悪い観客がいるから子どもプロ野球の試合には連れて行かない」という方針の家庭さえあったという。この試合の終了後、ある事件に森本が巻き込まれることになる。(つづく)

(中村素至/ノンフィクションライター)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐藤二朗は信州大経済学部から就職氷河期にリクルートに入社も、わずか1日で辞めて役者の道へ

  2. 2

    欧州初の日本人指揮官誕生へ 森保一監督の“再就職先”は「ベルギー1部の日系クラブ」一択か

  3. 3

    菅野智之トレード不成立の裏に致命的な“前科”…ここまで11勝4敗でも市場価値が低かったワケ

  4. 4

    強いショック状態の清水アキラに心配の声…子供を亡くした神田正輝らもたどった遺族ケアの道のり

  5. 5

    腎臓病(4)ソーセージ、ちくわ、プロセスチーズの取り過ぎが腎機能を低下させる

  1. 6

    「最強の新弟子」旭富士、デビュー4場所連続Vでも残る大きな課題

  2. 7

    高市首相の早過ぎた「熊本訪問」の背景…震災から1週間たたず“視察強行”に批判殺到の案の定

  3. 8

    「VIVANT」1強ムードの陰で…蒼井優「Tシャツが乾くまで」が呼び覚ます"連ドラ本来の快感"

  4. 9

    愛子さまのリンクコーデににじむ「皇室を担う」覚悟の表れ 皇室典範改正にご本人の心中やいかに

  5. 10

    続く政局…高市首相「9月退陣」の現実味