東大を目指したり、大リーグに挑戦したり…最近の高校球児は夏の甲子園が「最終ゴール」ではない
同校のスカウティングを担当する流石(さすが)裕之は大谷の義兄。県外からの選手も受け入れ始め、カリフォルニア州からは留学生第1号の宇野太陽。父親がハーフで母親がクオーターの日本人。宇野は「夢はメジャーリーガーです」と明るい。来春にはフランスからも留学生が来るという。
練習環境もすごい。人工芝グラウンドが完成し、菊池が手がけた全天候型トレーニング施設「KOH(キングオブザヒル)」もある。
「目指せ! 甲子園と東大」を目標に掲げ、高校球界に殴り込みをかけたのは大手予備校の「四谷学院」。茨城県筑西市に10億円を投じて野球部専用の球場、室内練習場、寮や食堂、大浴場をつくり、15人の野球部員に1人1部屋を与え、寮生活を送らせているという。
朝9時から午後2時まで授業。その後3時間の練習を終えると、再び授業。創部3カ月で挑んだこの夏、つくば秀英に八回コールド勝ちした。優勝した霞ケ浦には敗れたが、前途は洋々のようだ。
これからは甲子園からプロ野球を飛び越えて、MLBに挑戦する若者が増えることは間違いない。海外から日本の野球を学ぼうと「野球留学」してくる若者も増えるはずだ。
そうなれば奴隷制のような上下関係や陰湿なイジメ、監督の高圧的なパワハラなどが蔓延する旧態依然とした野球部は嫌われ、消えていく。 (文中敬称略)
(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)



















